良い個展会場の見つけ方を教えてください!
画家さんからこんな質問を頂くことは多いです。
確かに、せっかく個展をやるのですから
いろいろな意味で後悔しない
「良い会場」で展示したいものですよね。
過去最高の作品ラインナップで
額装にもこだわりガッツリ準備をして
会期中も会場で作品解説をしたのに
会場の“条件”が悪かったせいで
1枚も絵が売れず展覧会の経費が丸ごと
赤字になってしまった
実際私もそんな残念な展示を経験しています。
会場選びのコツを「知らないで損をする」
ということは多いわけです。
今回は個展の会場選びで“損しない”
ために知っておくべき7つのポイントを
紹介していきます。
個展会場を選ぶ際は以下の7つのポイントに
注意して選んでみましょう。
①展示したい枚数を十分飾れるサイズか?
②展示映えする雰囲気か?
③アクセスの良い場所にあるか?
④お客様がしっかり入っているか?
⑤スタッフさんは絵の販売に積極的か?
⑥会期の最終日に絵は売れているのか?
⑦絵の展示を長いことやっているか?
※長らく絵を展示している会場は
絵を買う顧客を豊富に抱えている
可能性が高いです。
このあたりを意識して選ぶと良いでしょう。
ひとつひとつ解説していきます。
①展示したい枚数を十分飾れるサイズか?
せっかく大作を用意したのに入り口が狭くて
搬入すらできなかった泣
自信作を25枚も用意したのに展示室が小さくて
半分も飾れなかった泣
そんな失敗談を画家の方からよく聞きます。
私もやらかしたことがあります笑
無理やりギチギチに並べると
縁日のお面屋みたいになってしまうので
ある程度、余裕をもって展示できる
スペースを選ぶと良いでしょう。
②展示映えする雰囲気か?
展示が終わったあと、あなたの手元には
「展覧会中に撮影した写真」が残ります。
そして、それはあなたがオンラインで
活動をアピールする上で非常に重要な
ツールとなります。
作品の実物のクオリティーや
実際の飾りつけの出来栄えも大切ですが
スマホ越しに見た時に“映える”展示空間か?
という視点を持つことも重要です。
③アクセスの良い場所にあるか?
美大生の頃、友達の展示を良く見に行ったり
逆に見に来てもらったりしていましたが
展示会場のアクセスが悪いと
見に来てくれるお客様が「迷子」
になってしまいます。
アクセスがあまりに悪いと
会場にたどり着くことすらできないわけです。
「うーーん場所がわからん。
ごめん帰るね。」
という内容のメッセージが方々から届き
展示会期中、スマホの通知が鳴りやまなかった
なんていう悲劇(喜劇?)もありました笑
④お客様がしっかり入っているか?
さてさて絵の販売を目指す場合これは
重要ですね。
土日の昼間以降も全くお客がいない
場合は黄色信号です。
しっかり展示する前に会場の賑わい具合
をリサーチしておくと失敗を減らせるでしょう。
⑤スタッフさんは絵の販売に積極的か?
そしてこれもなかなか重要なポイントです。
スタッフさんがどれほど本気で
顧客への営業、作品の販売をやってくれるか?
これで結果は大きく変わってきます。
やる気のある素晴らしいスタッフさんは
会場のお得意様だけでなく
他のギャラリーや美術館学芸員にまで
DMを出してくれる方もいます。
こういった場合、そのDMを見て会場に来た
お客様が絵を買うことも考えられますし
あなたの作風を気に入って、良い絵の仕事
をくれる方に出会える可能性もアップします。
逆にやる気のないスタッフの
会場で展示をしてしまうと…
⑥会期の最終日に絵は売れているのか?
さてさてこれも露骨な話ですが
絵の展示販売を目指す上では重要なポイントです。
最近では会場ではなく、画家に顧客が
つくようになりましたが
そうはいってもやはり、最も絵が売れる
可能性が高いのはその会場のお得意様です。
会期の最終日に絵がたくさん売れている会場は
そういった“お得意様”を数多く抱える会場
である可能性が高いのです。
⑦絵の展示を長いことやっているか?
さてさてこれも実は重要なポイントです。
どれだけオシャレで新しい
綺麗な会場であっても
絵の展示販売を始めたのが
つい最近である場合
抱える“お得意様”が少ないわけです。
カフェギャラリーなどで展示をする場合
カフェは大昔からやっているけど
壁面で絵の展示を始めたのは
つい最近
という場所もあるので、ここは
注意が必要なわけです。
補足:安けりゃ良いってもんじゃない
最後に一つ補足情報をお伝えします。
よく画家さんに
「個展の経費を安く
上げる方法を教えてください。」
といった趣旨の質問を頂くのですが
いくら安い会場で展示できても
1枚も絵が売れず
次の絵の仕事にもつながらず
殺風景な展示風景の写真しか
手に入らなかった
これでは
安物買いの銭失い
というものです。
是非あなたにとって「価値ある」
展示会場を見つけ個展に臨みましょう。
最後までお読みいただき
ありがとうございました。