すぐパクられるようなものって…

あまりに美しい絵肌に感動し
目が釘付けになってしまい
しばらく絵の前に立ち尽くす

そんな経験をつい最近しました。

その絵は私の知り合いの作家の絵で
非常に技法や材料に詳しい達人レベルの
技術を持つ作家さんなのですが

私は気になって仕方なかったので思わず
こんな質問をしてしまいました。

「この絵肌ってどうやって作っているんですか？」

答えを聞いたとき私はガッカリしました。

ヒミツだそうです。

その人は職人としては優秀でしたが
事業家としては凡庸だということが
わかったからです。

正直申し上げて、その方は非常に
専門的な材料の知識と
高い技術を持っているので

私のような未熟者が、やり方を聞いたくらいで
同じようなものを作れるわけがありません。

情報を積極的に公開すべきか、
囲い込むべきか

この辺りは様々な意見があると思います。

私は自分の絵に関する
あらゆる技術や知識をオンライン上でも
リアルの場でも公開しています。

なんなら「私の描き方」が
YouTubeで検索したときに
上位表示される努力すらしています笑

そして、興味を持ってくださった
相手には何でも惜しみなくお伝えします。

昔気質の方はこれを疑問に
思うかもしれません。

秘伝のレシピを公開したら
パクられて廃業してしまうのでは？

そういった恐怖心で秘密にしてしまうのです。

しかし、恐れることはありません。

少々いじわるな言い方に
なってしまいますが

どれだけ丁寧に教えても、その内容を正しく
理解して実行できる頭と腕を持った人は

ほんの一握りです。

多くの場合、パクリがオリジナルを超えることはなく、
不気味な劣化コピー作品が
量産されることになります。

※ひと昔前の中国の偽ディ〇ニーランドの
着ぐるみがブキミなのは単に技術が
中途半端な劣化コピーだからだと思います。

そしてその作家は、その劣化コピーを量産
することに時間と労力を費やすことになるのです。

つまり、

パクれるもんなら
パクッてみやがれ

くらいの心意気で情報を公開しても
問題は起きないのです。

情報を公開すると様々なメリットを得ることが出来ます。

一番大きいのが「信頼」です。

私は展覧会を見に来てくださった読者さんには、
一つでも多くのプレゼントを持ち帰って頂くために

なんでも教えます。

絵の技法や材料の話
美術業界の話
絵を買うお客様の傾向の話
絵の仕事をとった時の話
ブログにアクセスを集める方法
YouTubeの検索エンジンの仕組みの話
落ち込んだ時に立ち直る方法

などなど、知る限りの話を質問に
応じて伝えることにしています。

すると、そんな質問したメルマガ読者さんの中から
一定数オンラインスクールに入って
くれる方が出てくるのです。

別にお金を稼ぐために
セールストークをしたわけではないのに

信頼残高をためていくと、ある時、
突然売上が立ったりするのです。

ここまで積極的に情報は公開し、パクリを
過度に恐れるなそんな話をしてきました。

今私たちが生きているこの社会が
全て2番煎じのパクリ企業のおかげで作られている

この事実を皆さんは知っているでしょうか？

パクリ企業というとあまりに失礼なので、
後発組と言い直しますが

その企業とはずばり

Google，Apple,Facebook，Amazonのことです。

私は個人的にこれらの
企業文化をリスペクトしています。

それは既に存在するものを徹底的に研究し、
より良いものを生み出して
先発組を抜き去っていったからです。

あまり知られていませんが、これらの企業は全て後発組なのです。

検索エンジンのサービス
はGoogle以前にもありましたし

コンピューターや音楽プレーヤーといった
ハードウェアもApple以前の無数の企業が出していました。

Facebook登場以前もmixiのような
SNSが生まれては消えていましたし

Amazon登場以前は
通販といえば楽天でしたよね。

今の時代は

誰が最初にやったか？よりも
誰が最も上手くやったか？

が重要なのです。

オリジナリティが19世紀や20世紀ほど
価値を持たなくなったわけですね。

このように、本当に賢い人たちは
先発組が情報を隠そうが公開しようが

ウマいことマネしてより良いものを
生み出して勝手に成功していきます。

賢い人たちが、秘密のレシピを解明
するのは時間の問題なのです。

そして賢くない人たちは秘密のレシピを
教わったところで再現できません。

なので、今の時代、情報は惜しみなく
公開していった方が信頼残高が増えていき
お得なんだと思います。