試験勉強が終わった日
大事なプレゼンが終わった日
個展の搬出が終わった日
などなど
それまで続いた緊張の糸が途切れ
頑張った自分に【ご褒美】を
上げたくなる瞬間
ありますよね。
そんな時あなたはどんな【ご褒美】を
欲しいと思うでしょうか?
今回は【ご褒美の歴史】について
マニアックに語っていこうと思います。
今は何の役に立つのか
さっぱりわからない「文化的な話」
っぽいですが
どうか最後まで読んでください。
あなたの絵が「高い値段」で売れる
ためのヒントが見つかると思います。
それでは始めていきましょう。
◆頑張った人にあげるご褒美
今日のテーマはご褒美クロニクルin Japan
なわけですが
戦いを終えた「頑張った人」には
いつの時代も「ご褒美」が与えられたようでした。
人間ちゃんとご褒美をもらわないと
頑張り続けられないのは
今も昔も変わらないようです笑
この日本史ご褒美クロニクルを
今回は大雑把に
土地→着物→茶碗
という流れで
紹介していきます。
この「茶碗」の部分に
アクロバティックで天才的にナイスな
発想の転換があり
現代の画家の絵を売る
ヒント満載なので
是非最後まで読んでくださいね。
◆土地はなくなる
最初の【ご褒美】は土地です。
時代は鎌倉時代。
命がけで戦った武士に「土地」を
ご褒美としてあげたわけです。
歴史が好きな方はお分かりかと
思いますが
この【ご褒美システム】
御恩&奉公は結構早く崩壊します。
なぜなら土地は有限だからです。
敵の領地を侵略してガンガン
新しい土地を増やさないと
頑張った人に与える
ご褒美を用意できません。
領土が広がり切ったら
頑張った人に差し上げるご褒美
がなくなってしまうのです。
◆きぬかづく
高校生の頃、古文の勉強をしていた時
「かづく」という単語がありました。
この「かづく」という単語は
なかなか味わい深い「意味の広がり」を
持っています。
かづく:布を頭からかぶせる、褒美を与える
かづくにはこのように複数の意味が
あるわけですが
これは昔の日本でエラい人が
「頑張った人」の頭に絹織物を被せる
(着物を褒美として与える)
という習慣が反映された単語のようです。
昔の日本で「土地」と同じくらい
【ご褒美】としてポピュラーだったのが
着物なわけですね。
着物のご褒美は近代以前は
時代を問わずにあったようですね。
この着物はなかなか
スタイリッシュなご褒美です。
土地のように「なくなる」ことはありません。
なくなったら作れば良いからです。
そして、単純に見た目がキレイな上に
実用的、しかも身にまとえば
社交の際の「ステータスシンボル」に
なります。
今の時代でいう、カッコイイデザインの
ブランドバックや高級腕時計
のような役割があったわけですね。
非常に「ありがたいもの」だと
直感的に思えるわけですね。
ただこの着物にも弱点がありました。
製造コストの部分ですね。
一流の絹織物は一流の職人が
最高級の材料で手間ヒマかけて
作るので
ガンガン量産できないわけです。
◆使えない茶碗←【注目】
さてしばらく時代が下り戦国時代になると
非常にアクロバティックで天才的な
発想の転換をする人たちが現われます。
「この茶碗には城一個分の価値があるので
有難く頂くように!」
といった感じで「城一個分の価値がある茶碗」
をでっち上げた人たちがいるのです。
具体的には信長、秀吉、利休、織部と
その周辺の人達によるレボリューション
んわけですが
まさにブランディングの達人ですね。
土をこねて焼いて作った
手のひらサイズのお茶碗は量産可能ですし
土地のように有限の資源ではありません。
この「お茶碗」というご褒美も最初の頃は
着物のように
一流の職人が最高級の材料で
手間ヒマかけて作るので
超絶技巧系の工芸品だったわけですが
戦国時代の途中で
さらにスゴイ変化が起きます。
皆さんは【織部焼】という茶碗を
ご存知でしょうか?
形が歪んでいて
小学生でも作れそうな
形のお茶碗も多く
中には「茶碗として使えないもの」
まで存在します。
もはやオブジェですね。
ヘタっぴでもOK
使えなくてもOK
でもメチャクチャ価値がある
(ということになっている)
これはずいぶん「ご褒美」
としては“お手軽”です。
皆が価値があると思っているから価値がある
なのでご褒美として機能する
みたいな感じなのです。
◆あなたの絵を買う人の心理
さてさてお待たせいたしました。
ここで「あなたの絵を高く売る」
方法の話です。
実はついこの間、私は
ネットで知り合った相手に
20万円弱の絵が売れました。
これまでにネット販売できた
絵は10万弱のものが最高記録
だったので記録更新ですね。
ネットで知り合った相手に
「安くないお値段」の絵が売れた
これは「価値を感じてもらえた」
から売れたわけですが
この時のお客様は私の
オンライン絵画教室の生徒さんでした。
この方は非常に熱心な生徒さんで
私がお伝えしているマニアックで
熟練を要する技法に
何度も何度もトライし
見事な絵を描いてくれました。
※この根性、熱意には
正直私は感激しました。
その方は自分が習っている絵画技法の
「お手本」として先生である
黒沼の絵が欲しい
と申し出てくれたわけですね。
私から絵を習っていなければ
私の絵にそこまでの価値を感じて
もらえることもなかったと思います。
ひょっとしたら私の技法を習得した
自分へのご褒美、記念品として
お求めくださったのかもしれません。
「絵を買う人の心理」というのは
戦いに勝利したツワモノが
茶碗を自宅の床の間に飾る
心理に近いのかもしれないなぁ
と思う今日この頃です。
最後までお読みいただき
ありがとうございました。
◇画家仲間募集!◇
ここまで読んでくださった
やる気満々の画家のあなたに
特別なお誘いがございます。
この度私の運営するオンラインサロン
NextArtCollegeで新メンバーを募集
することとなりました。
画家のためのオンラインサロン
NextArtCollegeでは
〇千葉県内の某美術館での展覧会
〇訪日外国人観光客向けのホテル催事(展示即売会)
〇都内駅近のレストランでのグループ展
〇中国、日本に販路を持つECサイトとのコラボ
などなどワクワクする
アートイベントの準備が進んでいます。
(いずれも2022年内に開催予定です。)
※いずれもNACメンバーは
参加無料のイベントです。
そこで絵を販売したい画家さん
画家として絵の仕事をやりたい画家さん
画家同士のイベントを楽しみ
盛り上げてくれる画家さんを
大募集したいと思っております。
※メンバーが集まり次第
募集を終了いたします。
是非今のうちに下記のリンクから
無料オンライン説明会にご登録ください。